綾里けいし『魔女の愛し仔』人と”人ならざる者”のおとぎ話
これは人間と魔女の、愛と別れの物語。
『魔女の愛し仔』
著/綾里けいし(あやさとけいし)
イラスト/一色
出版/星海社
[box04 title=”あらすじ”]
魔宴の夜、魔女集会へ生け贄として捧げられたサラは
古き魔女、エンゲル・ヘクセンナハトに拾われる。
『幸福になれなかった物語』を管理する彼女の書架には、
銀の鎖で封印された“呪われた御話”たちが眠っていた。
在るべき結末を迎えなかったお伽噺を幸せな終わりに導くため
サラは禁忌を破って独断専行、本の中へと飛び込んだ!
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百合濃度[jinstar5.0 color=”#ffc32c” size=”16px”]
[box04 title=”この作品はこんな人にオススメ”]
・種族ちがいの感情に惹かれる
・おとぎ話が好き
・せつないストーリーが好き
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あなたの為なら、私はこの身を。
『魔女の愛し仔』はこんな人にオススメ
種族ちがいの感情に惹かれる
魔女の集会に生贄として捧げられたのは、人間の女の子、サラ。
そのサラを「愛し仔」として引きとったのは、魔女のエル。
人間と魔女。
種族のちがう二人はできることも、寿命もちがう。
容易に想像できてしまう未来を、二人はどう生きるのか。
ぜひ最後まで見届けてください。
おとぎ話が好き
エルは「幸福になれなかった物語」を管理する魔女。
私たちの知っている、赤ずきん、白雪姫、人魚姫などのおとぎ話が、
なんだかちょっとちがう結末を迎えています。
あれ?本当はどんな話だったっけ?と思うと共に、
おとぎ話の幸福とはなんなのか、考えさせられる内容です。
せつないストーリーが好き
「魔女が人間を拾ったって、ロクな結末が待っていやしないのに…」
冒頭で言われるこのセリフは本当なのか。
期待と不安を抱きながら読み進めた結末は…。
この結末をどうとるか、意見は分かれるかも…。
『魔女の愛し仔』感想&好きなポイント
エルの「お師様(エル)大好き!」感がとっても可愛いです。
大好きなお師様のためならと、ひたむきに立ち向かう姿が
可愛くて辛くて…。
ちなみに結末については私は「えっ」と、ちょっとショックを受けました。
けれど、エルの気持ちを考えると、しかたない、というか
むしろサラと過ごすうちに彼女が変わったという、
ゆるぎない証拠に感じて納得できました。
https://www.yurinovel.com/release/