ツカサ『ノノノ・ワールドエンド』世界の終末を、望んでいたはずだった
霧に包まれて、世界は終末を迎える。
『ノノノ・ワールドエンド』
著/ツカサ
イラスト/so-bin
出版/ハヤカワ文庫
[box04 title=”あらすじ”]
「世界なんて終わっちゃえばいい」
良いことなんて何もない毎日に絶望する中学三年生・ノノ。
白い霧に包まれた街から人々は消え、滅びのときは数日後に迫った。
望み通りの終末に怯えて逃げ出したノノは
「世界が終わっちゃうのは、あたしのせい」と告白する白衣の少女・加連と出会う。
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百合濃度[jinstar5.0 color=”#ffc32c” size=”16px”]
[box04 title=”この作品はこんな人にオススメ”]
・世界が終わればいいのにと思ったことがある
・一人になるのが怖い
・好きな人の役に立ちたい
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私のことを、見てほしい。
『ノノノ・ワールドエンド』はこんな人にオススメ
世界が終わればいいのにと思ったことがある
霧が濃くなった世界。
視界はどんどん悪くなり、
さらには霧に包まれた人が消える現象まで起きる。
自分が消えるだけではない、
世界中の誰もを巻き込んで世界が終わるとしたら…。
静かに迫りくる終末に、得も知れぬ怖さが沸き立ちます。
一人になるのが怖い
主人公のノノは義父から逃げるうちに
「一人になる」ということの意味を知ります。
だからこそ、偶然出会った白衣を着た女の子、
加連を求めるのですが…。
二人の関係性が少しずつ変わってゆくさまが
微笑ましく、痛ましいです。
好きな人の役に立ちたい
何をしたらお互い「釣り合う」のか。
相手のために自分は何ができるのか。
ノノと加連、一緒に過ごすうちに
お互いがかけがえのない存在となっていくのが分かります。
『ノノノ・ワールドエンド』感想&好きなポイント
世界が終わることを私はバッドエンドだと思うんですけど、
それをハッピーエンドで包み込んだような、曖昧さが魅力の作品でした。
危機迫るシーンでお互いがとる行動が
勇気と必死さにあふれていて切なくなります。
ラストシーンが特に好きです。
とても良い終末百合でした…。オススメです!
https://www.yurinovel.com/release/